「ま、確かにお前が刀であるからこそ、私も外法師としてやっていけるわけだが。そう考えると、お前が刀でなかったら困るな。だからといって、ずっと刀としてあられても、どうだろう。お前は初めから、人型だったからな。今気づいたが、人型のお前がいなかったら、私は、寂しかったかも・・・・・・」
言いながら、照れくさそうに、呉羽は頬を掻いた。
が、すぐに顔を上げて、ぽんと手を打つ。
「そうだよ。だから、お前は男でも平気なんだ」
明るく言い、はははと笑う呉羽に、そはや丸も、つられて笑った。
「早い話が、お前は俺を、男として見てなかったってことだろ」
「そうとも言うな」
呉羽はそはや丸に笑いかけ、一つあくびをすると、こてんと元のように、そはや丸の足に頭を乗せて寝そべった。
「・・・・・・けどま、ここまで気を許せるのは、お前だけだというのも、確かだぞ」
そう言って目を閉じる呉羽に、そはや丸は、目を細める。
そはや丸の膝に置かれたままの、呉羽の右手。
少しめくれた単から覗く、蒼い紋様。
『この娘の紋様は、ここではないか!』
『その気になれば、簡単に離れられるものを、それをしないのは、お前がこの娘とありたいと思っているからだろう!』
高丸の言葉が、思い出される。
そはや丸は、顔を上げて、大きく息を吐いた。
---こいつといたい、か・・・・・・---
すっかり寝入ってしまった呉羽の頭を撫で、そはや丸は、再びため息をついた。
**終わり**
言いながら、照れくさそうに、呉羽は頬を掻いた。
が、すぐに顔を上げて、ぽんと手を打つ。
「そうだよ。だから、お前は男でも平気なんだ」
明るく言い、はははと笑う呉羽に、そはや丸も、つられて笑った。
「早い話が、お前は俺を、男として見てなかったってことだろ」
「そうとも言うな」
呉羽はそはや丸に笑いかけ、一つあくびをすると、こてんと元のように、そはや丸の足に頭を乗せて寝そべった。
「・・・・・・けどま、ここまで気を許せるのは、お前だけだというのも、確かだぞ」
そう言って目を閉じる呉羽に、そはや丸は、目を細める。
そはや丸の膝に置かれたままの、呉羽の右手。
少しめくれた単から覗く、蒼い紋様。
『この娘の紋様は、ここではないか!』
『その気になれば、簡単に離れられるものを、それをしないのは、お前がこの娘とありたいと思っているからだろう!』
高丸の言葉が、思い出される。
そはや丸は、顔を上げて、大きく息を吐いた。
---こいつといたい、か・・・・・・---
すっかり寝入ってしまった呉羽の頭を撫で、そはや丸は、再びため息をついた。
**終わり**


