「うん・・・・・・。お姉さんのためだもの~。右丸のためでもあるけど~。でも大丈夫~・・・・・・」
呉羽に寄りかかりながら、烏丸がぶつぶつ言う。
もう少し小さければ、寄りかかられるほうも楽なのだが、烏丸の入っている右丸は、呉羽とあまり変わらない。
肩を組むような格好で、牛車へと歩く。
「今、右丸を出しても、面白そうだな」
もつれ合うように歩く呉羽と烏丸を見ながら、そはや丸が言う。
多子も、広げた扇の奥で、目を細めた。
「そうねぇ。飛び上がるでしょうね」
「何じゃ。お姫さんも、案外悪戯好きじゃのう」
多子の肩に乗った旋風丸が、何となく事情を察し、口を挟んだ。
「あら。悪戯じゃないわ。今右丸を出さないよう、注意したじゃない。右丸のことを、思ってのことよ」
ふふふ、と笑い、多子は、そはや丸と並んで、呉羽たちの後を追った。
呉羽に寄りかかりながら、烏丸がぶつぶつ言う。
もう少し小さければ、寄りかかられるほうも楽なのだが、烏丸の入っている右丸は、呉羽とあまり変わらない。
肩を組むような格好で、牛車へと歩く。
「今、右丸を出しても、面白そうだな」
もつれ合うように歩く呉羽と烏丸を見ながら、そはや丸が言う。
多子も、広げた扇の奥で、目を細めた。
「そうねぇ。飛び上がるでしょうね」
「何じゃ。お姫さんも、案外悪戯好きじゃのう」
多子の肩に乗った旋風丸が、何となく事情を察し、口を挟んだ。
「あら。悪戯じゃないわ。今右丸を出さないよう、注意したじゃない。右丸のことを、思ってのことよ」
ふふふ、と笑い、多子は、そはや丸と並んで、呉羽たちの後を追った。


