世界が、回った気がした。 1つ出てきた可能性に、無意識のうちに椅子から立ち上がっていた。 『…私、見に言ってくる!』 言うが早いか、駆け出す私。 器用に左手で扉をあけて、関係者入り口にダッシュした。 “俺が早口の一番のファンだから!” いつだか彼が言っていたセリフが、耳に再現されて。 もしかして、もしかして。 って心が叫んでいるの。 ――ねぇ、翔。 もう一度君に出会えるなら、 それは運命だと思っていいですか??