通しますかって… 私は若干、眉間にシワを寄せた。 だって、誰かもわかんないのに、そんなこと言われても困る。 『…それって、どういう人??』 私はハァ、とため息を吐きながら言った。 ここがわからないと、話しになんないもん。 「…そうですね。 黒髪で目がクルンとしている人でした。」 『…他は??』 そう言われて、首を傾げるスタッフさん。 そんなスタッフさんを、私は真っ直ぐと見つめた。 「…あ!」 『なに??』 「確か、 “早口先生の一番のファン” って、言ってました!」