気がかりがあったとしても、行き着く答えはただ一つ。 ――俺は、夢を叶えたいんだ。 「気がかりはないのか??」 『あるけど…大丈夫です。』 諦めていたサッカー選手の夢を、もう一度見せてくれた早口。 美術家になりたいと強く願う早口。 そんな早口だから、 きっと背中を押してくれる。 もし俺が『いかない』って言っても、 早口は怒るだけだと思うんだ。 「…そうか。 じゃあ、練習戻りなさい。」 『…はい!』 そう言った監督の顔は、優しさに溢れていた。