「返事、今すぐじゃなくていいから。」 『……。』 「早口も考える時間とか欲しいと思うし。」 …別に、もう決まってるんだけどな。 そう思ったけど、口を閉じる。 今だけは、便乗してみたかったんだ。 『わかった。』 そう私が微笑むと、翔も微笑み返してくれる。 幸せな、瞬間。 …あ、そうだ。 いいこと思いついた。 『…返事、あの絵を描き終わった日でいい??』 私が、翔を描き終えた日に、付き合いたいと思った。 その日を、2人の記念日にしたかったの。