「…絵、完成に近づいてきたね。」 チラッと私の目の前にあるキャンパスに視線を移す翔。 そして、大きく描かれている自分を見て、照れくさそうに微笑んだ。 『…うん。なんか今回は筆がよく進むんだ。』 考えて見ると、1ヶ月弱でここまで仕上がるなんて… 今までにない速さ。 だって、想い浮かぶんだ。 翔の仕草や爽やかさ。 誰にも偏見を持たない態度。 それを思い浮かべるだけで、 キラキラと輝く… そんな絵のイメージが沸いてくるの。