「うっそ、まじで?やったぁ!」



…バカじゃないの。


些細なことでこんなに喜んで、何が楽しいのよ。


そんな風に喜ばれたら、どう反応すればいいか、こっちもわからないじゃない。



「…ばーか。」




私の小さな呟きは、なかったかのように消えていく。





―…ねぇ、翔。



この時の私たちは、たった1つの出会いが、たくさんの人の運命を大きく左右させることになるなんて。


…思いも、しなかったね。