翔と別れ、手を振り合った直後だった。 「…おい。」 思わず体が強張ってしまう。 だって、それは、 いつの間にか記憶された、あの苦手な声。 低めで、翔と私の関係をキツく指摘してきた 祐二くんの声だったから。 『…なんですか??』 思わず、敬語になってしまう。 昔から苦手意識はあったけど、あの事があってから、本当に無理。 今だって何を言われるか怖くて。 私は後ずさりをしながら、戦闘体制に入っていった。