先輩は、朝早く、出て行ってしまった。


友達とフットサルをするらしい。

そんなにサッカーが好きなのに、テニスサークルに入っている意味がわからないよ。


先輩を玄関で見送って、部屋の掃除をして……

カーテンを開けたら。


そこには、まだストーカー君がいた。


ベランダで寝てる……

のかな……?

まさか……


凍死!?

自殺!?


あたしは、慌てて窓をあけて、ストーカー君を揺り動かした。


「うーん……」


生きてる。


ほっと一安心。

でも、体がすごく熱い。

高熱があるみたいだ。

よく見ると、真っ赤な顔をしている。



こんな状態の人をベランダに寝せておくわけにはいかない。

今は、朝で人通りが少ないが、昼になって、通行人に見られたら、何かと思われてしまう。


あたしは、ストーカー君を部屋までひっぱりこんだ。