地味子の秘密 其の四 VSかごめかごめ

でも、こんなことしちゃいけないよ。

お嬢様方だもん。

ケガしたら、治療費ハンパなく取られちゃう。

じいちゃんに怒られるし、お父さんにも迷惑がかかっちゃうよ。


「もう……やめようか」

メガネを外し、ヘアゴムを解いた。

軽く頭を振って、髪を元に戻す。


「あんじゅちゃん来てくれるの?」

「行けないよ」

顔を振って、否定を表した。

「どうして!?」

寂しそうな目であたしを見る。

「……アイツを残して、そっちには行けないの」


アイツとはもちろん陸のこと。

もう辛そうな表情にさせたくない。

ずっと笑っていて欲しいもん。


「来てくれると思ってたのに……」

「ごめんね?」

あたしには、まだまだやりたいこと、やらなきゃならないことがたくさんあるの。

今、死ぬわけにはいかない。


「みんな、遊んでくれない。友達が欲しいだけなのに」

ついに、ポロポロと繭ちゃんの目から涙が溢れ始めた。


「いいな、あんじゅちゃんは」

「ん?」

「あのおにいちゃんがいつも傍にいてくれて」


ん? この場合……陸と会長どっち?

繭ちゃんが言うお兄ちゃんがわからない。