壊れ物のように、優しくあたしを扱う。


いつの間にか、砂浜に押し倒されてた…。


浴衣の衿が乱れ始める。



陸に抱かれたあの日。

触れられるのがイヤだった。

泣きそうになりながら、陸ん家を出たのを覚えてる。



今、会長に触れられても…全然イヤじゃない。


「……っ…かい…ちょ…っ…」


触れられたところすべてが、気持ちよくって…。


会長が好きなんだと思った。


アイツ……陸よりも、会長が好きになったんだと思った。









この時。

間違ってた………?


でも、疲れちゃったよ。


陸のこと……わかんないの。

もう泣くのはイヤになったんだ。



この時から、決めていたのかも。


現実になるのは、9月の始め。