「え?」

振り返ると桃依が後ろにいた。


「蒼刃ってね、全然素直じゃないんだー。
だからね、星来の剣を作りたくないんじゃなくて…。」

「え…?」


手招きされて、あたしは少しかがんで耳を傾けた。



『星来を守りたいんだよ。蒼刃は。自分の手でね。
だから、星来には剣はいらない。
きっとそう言いたかったんだと思うよ?』

「えぇ!?」

「うわっ!!星来、顔真っ赤だよ!!大丈夫?」

「だっ…大丈夫大丈夫…。」



あたしはほっぺを冷やすために手で自分の顔を煽いだ。


冷静になって、自分が今日聞こうと思っていたことを思い出す。




「あの…白斗さん…
ちょっといいですか?」