「蒼刃がさっき…あの時と全く同じ言葉を言ってくれたから…
あたしはあの時の男の子が蒼刃だって思い出せた。
…ホントのホントに魔法の言葉なんだからね!!」

「…同じ言葉だったのか…。
…そういや言ってたな…確かに。」

「え!?無意識で言ってたの!?」


バチっと目が合うあたしと蒼刃。


「おお。
思った事を口にしただけ。
あんまり深く考えてなかった…。」

「ってことはあの頃の蒼刃と今の蒼刃、考えてること変わってないってこと!?
それって蒼刃の頭の中は子どものままってことじゃ…。」

「…んだと?」

「わっ…ごめ…嘘!!嘘だから!!」


ちょっと怖い蒼刃の目があたしをじっと睨む。


「う…嘘だってば!!」

「お前…ホント許さねぇからな。」

「きゃーっ!!助けて助けて!!
あっ!!桃依!!あたしを助けてー!!」

「えっ?星来…?えっ!?ど…どうしたのっ?」

「桃依っ!!蒼刃が怖いのっ!!あたしをかくまってー!!」

「え…今、蒼刃って言った?
星来、どうしちゃったの?」

「どうしちゃったって…いつものあたしだけど…。」

「星来、記憶が戻ったの!?」

「あっ…うん!!だからお願い!!助けてー!!」

「ホントに星来だぁっ!!星来ー!!!!」


桃依があたしにぎゅっと抱きついてきた。
あたしもぎゅっと抱きしめ返す。