あたしは全身の力が抜けて、芝生の上にへたり込んだ。
すかさず駆け寄ってくる男の子。





「おい…大丈夫か?」

「え…。」

「…涙出てんぞ。」

「え…?」




ふと頬を触ると確かに涙が溢れていた。
自分でも気付かないうちに流れていた涙に、自分が一番戸惑う。
なんで…涙なんか…。



不意に男の子の指があたしの涙に触れた。
涙をそっとすくってくれる。



…あたし…この指を知ってる…?
前にも…あった…気がする。
こうしてもらったこと…。














「あいつらは全部俺が倒したから…もう泣くな。」

「え…。」