アクアマリンの秘密

* * *


血まみれの蒼刃を見て、叫ばずにはいられなかった。
あたしが逃げていたほんの少しの時間で…回廊から戻ってきた時よりも怪我が数倍酷くなっていた。




「丁度良いところに来たな…アクアマリンの姫君よ。
宝来蒼刃の死に様をその目に焼き付けるがいい。」

「それをさせないためにここに来たのよ。」

「何?」





あたしは瑠香の目を見つめた。
これが約束の合図。





「タイム。」









時間が止まった。

瑠香はどうやら自分の時間も止めたらしい。

あたしが自由に動ける時間を長くさせるために…。