アクアマリンの秘密

あたしの頭の中に浮かぶ、みんなとの思い出。

思い出す度に、忘れてしまうことが辛くなるって分かってるのに…
思い出すことを止められない。

もう二度と、思い出すことが出来ないのならせめて最後に…












「探したぞ、姫。」




ぐいっと腕を引かれた。




「瑠香…。」

「なぜ…泣いている?」

「…見なかったことにして。」

「それは叶えられない願いだ。
何かあったのか?」

「…瑠香にも…さよならしなくちゃ…だね。」

「さよなら?」

「きっと…次に会う時は、あたしは瑠香のことを忘れてしまっていると思うから…。」

「私を忘れる?どういう意味だ。」

「…記憶と引き換えに…イアルを封印する。」


迷いはもうなかった。