アクアマリンの秘密

【緑志side】



故郷の王の間を思い出させるような造りの部屋。
その中央に佇むのは紛れもなく母上の顔をした『何か』。



「蒼刃を…ちゃんと守ることが出来なかったようだね?緑志。」

「僕の助けなんかなくても、蒼刃は充分に立ち直りました。
僕が守る必要は最初からなかったのかもしれません。」

「綺麗事を…。
私がどうしてここにこうしているのか分かる?」

「いえ、全く分かりません。」

「お前のことが憎くてたまらないからだよ。
力も弱く何一つ守れない子が私から生まれたのだと思うと…虫唾が走る。」



母上がこんなことを言うはずがないって頭では分かっている。
母上は慈愛に満ちた方だったから…。
頭では分かっているのに…実際にその声で、その顔でこう言われると…どこか抉られていく気がする。
真実じゃないのに、真実めいてくる。


僕は唇を噛んだ。




「蒼刃がどこにいるか分かる、緑志?」

「…分かりません。」