アクアマリンの秘密

以前の俺なら、華央にこう言われていたら死を選んだかもしれない。
華央をこの手で終わらせることになったとき、俺は自らも終わらせようとしたのだから。

だが…それを止めたのは、紛れもなく華央だった。
あの細く白い手が、俺の刃を止めた。

今も目を閉じれば、あの時の言葉が鮮明に蘇る。

あの日の華央を、俺は一生忘れることが出来ないだろう。
忘れたいとも思わない。




あれこそが…有坂華央だ。
気高く美しく、強さの中に小さな弱さを抱えて…
頼りたいのに頼れない、そんな矛盾を抱えて…
命を犠牲にしてまで多くの人間を救った。


それが…俺が愛した有坂華央の真の姿だ。


こんな風に俺にすがってくるなんて、有り得ないし…許せない。
華央の仮面を被ってこんなことをすること自体に憤りを感じてならない。










「茶番は終わりだ。覚悟を決めろ。」