アクアマリンの秘密

「…あー…それにしてもイアルもなかなかやるなぁ…。
オレが一番向き合ってこなかった相手を最期の相手に選ぶなんて。」

「そんなに俺に向き合いたくなかったのか?」

「え…?」






後ろを振り返るとそこには…






「燈龍…。」



赤茶色の髪が光を受けて艶めく。
その目は間違いなく燈龍のものだった。



「どうして…?」

「お前が斬ったアレに抑圧されて俺は出て来られなかったからな。」

「どういう意味?」

「この水盆の中には…精神体しか来ることが出来ない。
イアルがどういう術を使ったのかは分かりかねるが…あいつは死した精神に、意図的に負の感情を加えることが出来るらしい。
だから見た目は俺で、感情だけは憎しみだ。」

「だから憎しみを糧にって…。」

「そういうことだ。
あの憎しみは、イアルによって後付けされたものだ。」

「…じゃあオレ以外のみんなもそういう精神体と戦ってるってこと?」

「おそらくな。」