「…んだよ緑志…。知ってんなら聞くな。」

「まさか…とは思ったけどね。
ハンバーグ、もう作ってあるから今から焼くよ。」

「…なんで作ってあんだよ？」

「星来が蒼刃の部屋に向かったとき…
なんとなくだけど、こうなるような気がしてたから。」


そう言って優しく微笑む緑志。
そう言えば…久しぶりに緑志の顔を見た気がする。





「星来はやっぱり『特別』だね。
みんなにとって…そしてやっぱり蒼刃にとっては。」

「…。」

「僕は、星来なら…蒼刃を闇から救い出してくれるって信じてたよ。
兄なのに何も出来ない自分が情けないけどね。」



そう言ってまた俺に笑いかける緑志。
こういう顔を見ると俺は…







「結局敵わねぇな…俺。」

「え？」



つい、本音が零れた。