「本当の死か…。」

「はい。だからあたしは…。」





言葉はそこで途切れた。
俺の方へと倒れてくる星来を、寸でのところで抱きとめた。





「本当に無茶ばかりだな…。」








星来は俺の腕の中で眠っている。
…当たり前だ。限界を越えた中で、俺の心配をしてこんな雪の中に現れたのだから。



「本当に…華央によく似ているな。
…お前が側にいたんじゃ…華央のことなんて忘れられそうにない。」




自分の限界を無視して人を心配したり、あまりにも強い力を持っていたり…
時折見せる真っすぐで的確な言葉も、その強い瞳も全て…




「守られているのは…俺の方かもしれないな。」