【白斗side】


分かっていたけど…相手はとても強い。
でも…だんだん攻撃のパターンは読めてきた。
攻撃はもうオレには当たらない。



「そろそろ…あなたの体に埋め込まれた『共鳴石』を頂きたい。」

「それは…させぬ。
そもそもお前には私のどこに共鳴石があるか分かるまい。」

「ええ。その通りです。」



オレは右手の剣に語りかける。



『力を貸してほしいんだ。この国を…守るために。大事な…故郷だから。』



その瞬間、剣が勢いよく水を纏い始め、どんどん膨れ上がってくる。



「な…何事だ…?」



俺は左手をそっと添えた。

相手が動揺した、この隙こそ…

最初で最後のチャンスだ。