「あっ…白斗さんっ…!!」

「白斗は裁きを受ける身だ。
そなたたちと待遇が違って当然だろう。」

「そんなっ…だって白斗さんは…。」

「早く牢へ連れて行け!!」

「はっ!!」



そう言うや否やすぐさま白斗さんの両腕がしっかり掴まれる。
それを一切拒もうとはしない白斗さん。



「白斗さんっ!!」

「……。」



振り返ることも決してしない、空虚な背中。
見るのに耐えられなくなったあたしは、いつの間にか走り出していた。









白斗さんに一瞬でも触れることが出来たら…
白斗さんが何を考えてるのか…分かるかもしれない。

ホントは…話してくれるのを待たなくちゃいけない立場だってことも、深入りしても、きっとあたしは何の役にも立たないってことも分かってる。

だけど…今…このまま、こうして離れてしまうのなら…
バラバラになる前に…白斗さんの『真実』を。