「金本!」 先生があたしの名前を必死に呼んでいる。 あまりの必死さに…、 無意識のうちに足を止めていた。 「…何があったのか、しらねぇけど。」 『……。』 「嫌いになんか、ならねぇから。」 …え? 「俺は金本が好きだ。」 胸がぎゅっとなった。 あたしは、真っ直ぐすぎる言葉を聞いてられなくて、 先生の言葉を無視して、玄関の扉の外へと飛び出した。