思い出したくなかったことを思い出してしまったあたしは、下唇をギュッと噛む。 この夢は何回も見ている。 見る度に『やっぱり男は怖いな』って思い知らされるんだ。 出来れば、もう二度と見たくなかったのに…。 「…金本??」 先生の声で、現実に引き返す。 同時に、今現在の状況までもが、現在に引き返された気がした。 目の前にいる先生は…男。 それなのに、あたしは何やってるんだろ…。