あたしは、 卒業証書を握り。 放課後いつもいた…あの場所へと、駆けていった。 ―――――――――… ――――――――… ―――――――… 『先生っ!』 数学教師室と書かれたその扉を、ノックもせずに勢いよく開ける。 ノックをするのも忘れちゃうぐらい、あたしの胸は弾んでいたんだ。 だって、今日という今日をずっと心待ちにしてたんだもん! 浮かれないはずがない。