バッ!



なんだか気恥ずかしくなったあたしは、慌てて繋がれた手を離した。


さっきまで意識しなかったけど、あたしたち、手、繋いでたんだ…。


やばい、変な汗が出る。


あたしの手には、先生の温もりが微かに残っていた。


…気恥ずかしいけど、温かい。



「なんで!離すんだよぉ!」



勢いよく手を離したあたしを、子犬みたいな目で見つめる先生。


その上目使いは、計算かと思ってしまうほど。


…天然な小悪魔だ。