【番外編】ご主人様は†ヴァンパイア†

「あ……待ってよ、怜央ちゃぁぁん!」


「ちゃん付けで呼ぶなって言ってるだろ!」


 俺は慌てて足止まり振り向いた。茜がまた走って転ばないように。



「怜央ちゃんは怜央ちゃんだもん♪」


 茜は嬉しそうに、俺の隣を歩き出した。


その顔を見て噴き出してしまう。


急に笑った俺を、茜は不思議そうな顔で見た。


「茜……鼻に砂ついてるぞ」


「えっ! 嘘!」


 茜は慌てて、顔を払った。


くりくりの大きな瞳に、栗色の長い髪の毛。


パーマでもあてたかのようにウェーブしているその髪は、茜の女の子らしく可愛らしい雰囲気を一層引き立てていた。



 ……どんどん可愛くなる茜。



嬉しい半面、怖くもある。茜がどんどん遠ざかっていくようで……