「レオの力は強すぎる。覚醒時は自分で自分をコントロールできなくなるかもしれない。

それを防ぎ、覚醒したら速やかに魔界にお戻りになられるよう人間界に行きレオを見張ってくれないか?」


ラシードの頼みにバドは驚きを隠せなかった。


「もちろん本人には気付かれないように細心の注意を払って……

こんな大事なことはバドにしか頼めない。やってくれるか?」



人間界に行く……



バドはふつふつと湧きあがる喜びを感じた。


レオ様に会える……


バドは大きく深呼吸をして、片膝をつき深深と頭を下げた。



「かしこまりました」



水面から浮いている大きな鏡が、これからの未来を暗示するかのようにキラリと光った。





【番外編・完】