恋愛ラビリンス―愛しのヴァンパイア―



イライラした気持ちが、藍川の態度に爆発する。


あたしは机に腰掛けている藍川の胸ぐらを掴んだ。

勢いよくそうしたせいで、藍川はバランスを崩して……、それでも自分がクッション代わりになるように床に倒れた。

……あたしを、守るように。


ガタン!と大きな音が響いたけど、そんなのお構いなしに藍川の上に被さったまま、藍川を見下ろす。


「あたしが吸っていいって言ってるじゃん! 

……じゃあ、いいよ。あたしが今から自分で血を出すから、藍川、それを吸って」


眉をしかめた藍川を目の前に、何か身体を傷つけられるものがないか、ポケットをあさる。

手にあたったのは、さっきの手鏡。

それを取り出して、割るために床に落とそうとしたところで、藍川に止められた。


きつく睨むと、藍川はそんなあたしをなぜか笑う。