「くるみ……」 藍川があたしを呼ぶ。 その声が、あたしの中を愛しさでいっぱいにした。 なんであたしはこんなにも……。 そっと、藍川に手を伸ばして頬に触れる。 藍川は少しだけ眉をしかめてから、あたしの手に自分の手を重ねた。 静かな校舎。 まるでふたりきりでいるみたいだった。 「藍川の顔色が悪いのは……、あたしのせいだったんでしょ? ずっと続いてる体調不良は……あたしのせいでしょ? だったら、今……」 「くるみ。……あいつが言った事なら気にするな」 藍川が強い口調であたしを止めた。