「それ、気に入った?」 「え?あ、そんなんじゃ…」 雨霧は持っていたバレッタを元に戻そうとしたときちょうど店員がやってきた。 「お客様、いかがですか? お色違いもありますよ?」 店員は同じ柄のバレッタの色違いを取りに行った。 「なんか…困ったな…」 雨霧は独り言のようにつぶやく。 しばらくして店員が戻ってきた。 「どうぞ?可愛いでしょう?」 店員はそう言って彼女に差し出す。