木村くんも結衣も… アタシのこと大切に思ってくれている。 「ねぇ、葵、 ウソついてるでしょ?」 彼女は真剣な表情を崩すことなく今度はアタシの顔を真っ直ぐに見て言った。 アタシはその言葉にドキッとする。 「ウソ?」 結衣は…鋭い。 もしかしたら。 「そう、前に… 日曜に会ったとき木村くんと付き合うことにしたってアタシに言ったでしょ?」 やっぱり、と思った。 あのときウソついたの彼女は知ってたんだ。