この扉の向こうに先生はいるんだろうか。 アタシが行ったところで先生は… このドアを押し開けるだけなのに勇気がない。 あのときの。 地下鉄の駅での出来事のように。 でも結局あのときだって先生に会うことはできなかった。 後ろから何人かの生徒たちの騒ぐ声がする。 その声が近づき誰かがアタシにぶつかる。 そしてアタシは押し出されるように扉の向こうへ。