「けど…俺が中1のときの夏。お、思い出したくもない…出来事が…」
彼は、そこで詰まってしまった。
「…畝高、くん?…大丈夫?無理しないで。言わなくてもいいんだよ?」
敬語のままじゃ柔らかさに欠けるかなぁと思い、僕は問い掛けるように言葉を崩して話した。
僕の言葉に、ふるふるっと首を横に振る畝高くん。
彼にとっても、これは言うべきことなんだろう。
いずれは明らかになることだろうから。
でも、すごく震えてる。
男の子が震えるなんて…相当だ。
「お、俺は…父が連れ込んでいた女の人に、犯されたんです。無理矢理」
…え…。
お父様の恋人に、犯された…?
まさか。そんな…
そんなの………………最悪過ぎる。



