先輩はあたしのただなる雰囲気を感じ取ったのか、何も言わずに頷くと、教室から出ていった。 クラスは静まり返ったまま。 みんなの視線があたしに向けられていた。 「えーじゃあ陵くん。 今年は舞ちゃんと回らないのぉ??」 クラスのぶりっこな女子が、無駄にテンション高めに声をあげる。 多分、雰囲気を和らげようとしてるんだと思う。 それに同調するように、さっきの静けさから一変、 いっきに明るい雰囲気に教室はなっていった。