声恋 〜せいれん〜





滑舌の練習は、鏡に向かってやった方がいい。




優一くんの教えをもとに、今まで自分のファッションしか映し出さなかった鏡に向かって、顔面の筋肉を映し出す。




ひたすら、口を正しく動かすという練習をする。




『日本語を正しくしゃべる』




何気なくやっていた普通のことが、べつの意味を持ちはじめる。




わたしが、変わる。




世界が、変わる。