「ぎも゛ぢわ゛る゛い゛…」


高校入会式当日、私は高校生の人数が多すぎて人酔いしてしまっていた。


「大丈夫?小梅。」


雪乃はそう言って、私の背中をさすってくれた。


「ありがとう、雪乃。てか雪乃は大丈夫なんか?」


私と違いケロッとしている雪乃。


「私は、何回か都会に遊びに来てるから。それより小梅、言葉なまっているよ。」


「気をつけなきゃ……」


高校に入って言葉がなまっていたら、田舎者って馬鹿にされる。


だから、私は気をつけているのだが……。


「何で雪乃はなまって無いんだろう?」


「家族がなまってないからじゃない?小梅の家はお祖母ちゃんも一緒に暮らしてるからよ。」