制服のネクタイを引っ張って 精一杯背伸びをして押しつけた 真っ赤だったのは 私の頬なのか 君の頬なのか わからなくなるくらいの 切なさといとしさが 弾けて消える 夏をしらせる虫の声 雨上がりのきらきら輝くアスファルト 小さな胸に じわりと熱が滲みた 夏