世界中で生まれたいのちの光が
いっせいに夜空から降り出した夜

ぼくは初めて
名前のないこころを持ったんだ

深い青から水色、桃色
くるくる色を変えるそらは
ただしずかに
たくさんの歓びと哀しみを
巻き込んで 巻きこんで

分厚い雲がこぼした涙
ちいさなちいさな無数の光を

見えないその手で
たしかに抱きしめていた