だから、下の名前で呼ばれるのには慣れていない。 呼ぶのも慣れていない。 「そっそ…そうは、何年なの?」 どもりながらも、私は颯に質問した。 「今高一。碧衣は?」 「一緒だ。じゃあ同い年ってことだね。」 「だな。改めて、よろしくな。」 「飴、食べてい?」 私が聞くと、 「お前にあげたのに、他に誰が食べるんだよ。」 可笑しそうに颯は笑った。