「それにしても梨絵…遅いなぁ…。」

「はる…ここ?」

「陽!?
えっと…うん。ここだけど…。」

「じゃあ俺、隣だ。」

「えぇ!?」

「俺も驚いた。
てっきり隣は久哉だと思ってたら…。」

「うん。
あたしも梨絵が隣だと思ってた…。」

「って久哉はどこにいるんだろう?」

「うん…梨絵は…?」


立ちあがって周りを見まわした瞬間、目に入った梨絵と安藤。
梨絵はひらひらとあたしに手を振ってる。しかも妙な笑顔付きで。
それに口パクで

『素直に話しちゃいなさい♪』
って言ってるし。



あたし…
多分無理だと思うよ梨絵。
素直に話すなんて…。