『由空、キスするぞ!』
「へっ、んっ!」
お昼休み、二人で屋上で昼食をとっていて、食べ終わったと思ったらいきなり顎を捕まれてキスされました。
『うん、柔けぇな。』
ニッと笑う悠斗くんに私の頬はカッと熱くなる。
「不意打ちだよ…。」
頬を包んで俯くと悠斗くんはバッと立ち上がった。
「…?」
『飯食ったし、今日はバイバイ!
一緒には帰んないから〜!』
「あっ…!」
悠斗くんは私の声も聞かず、屋上から去っていった。
「ズルいよ…。」
唇を抑えて小さく呟く。
悠斗くんはいつも、いきなりキスしていきなりいなくなる。
友達に話しても、有り得ない、や想像できない、等しか言ってくれない。
やっぱり、私には魅力がないのでしょうか?
ガシャンッと音を立てながら柵にもたれる。
運動場を見ると女の子と二人で仲良く歩いている悠斗くんが目に入った。
また違う女の子になってる…。
ツキンと痛む胸。
彼氏の我儘、辛い…です…。