途端に周りにいた男子生徒全員が、真っ赤になる。


陸……なんでアンタまで。



「皆…顔真っ赤……音楽室暑い?もう出よっか?」



加藤君の方を向いて、許可を取り、誘導を始める。



「天然なんだ……先輩って…」

「へっ!?…そうかなぁ?あたし、しっかりしてる方だと思うけど。」



《しっかりした奴が、お菓子に釣られて誘拐されそうになったり、極度の方向音痴なわけあるかよ…》



1年生と話す杏樹を見て、陸は思った。













2時間校内を案内して、午前の分が終わった。



午後からまた校内案内…。



「喋ってばっかりだから、口がカラカラ…」




そして、みんなが楽しみにしていたお昼休みの時間がやってきた。



地獄のね…。