玄関の扉を閉めて
エレベーターへと進む…

振り返ってはみたけど…


「追いかけても…くれないんだね…」


エレベーターの前、

溢れる涙を堪えながら、
到着を待つ…

到着音が鳴り、
エレベーターに入ると同時に
溢れた涙が、
頬を伝った


エレベーターを降りてから
どうゆうふうに
家に帰ったか、
覚えてない…


自分の部屋に入る前に、
洗面所へ行き、
顔を洗った

鏡を見れば…


「なんて、ひどい顔…」


タオルで顔の水分を拭きとり、
自分の部屋へと
階段を上った


部屋のベッドに腰掛け
陽介からもらった
薬指の指輪を見つめてると


コンコン


ドアを叩く音…


「どうぞ…」


ドアが開き、


「麻紀…?」


私の顔を見た坂口くんが、
心配そうな目で、
私を見つめた