「なんで、母の名前まで知ってるんですか?!」


ぜってぇ、どっかの興信所でも使って調べたんだな!

「円山製菓会長秘書の友永と申します。
突然のご無礼申し訳ございません。

実は、あなたの実の父親、円山繁之氏がお亡くなりになりまして、会社を継ぐ権利があなたにも発生しました。

つきましては、あなたのおじいさまにあたる、会長の円山幸造氏と明日、会っていただきたく、お知らせに参りました。」


「って、ちょ、ちょっと!!」


何を言ってるんだ、コイツっ!


俺の親父は、俺が生まれてすぐに、死んだはずだ。


実の父親って、どうゆうことだっ?!


「俺には、親父はいない、何を突然言い出すんだ?!」


もう、ワケがわからない・・・・
頭の中はパニックに
なりかけている。


「とにかく、わが社の行く末にも関わることですので、
明日、自宅までお迎えに上がります。
よろしいですね?
このことは、あなたのお母様にも、伝えてありますので」


いいですね?と、今度は、そいつが、強い視線で俺を睨んで自動ドアの向こうへ消えていった。


何なんだ?!一体・・・