「かなっ、た……」


私自身、奏多に抱かれている時はいつもとろけそうになる。




「あっ……」


そして何度も見つめ合い、吐息を交わし合った。



奏多に抱かれている時はなんにも考えなくて済む。


ただ、意識が違う方向に飛んで行く。




―――月が顔を出し始めるころ……私たちは一緒に溶けていった。