ひらり ひらり
はら はら はら
……
まるで。
雪のように舞い落ちる、一面の桜吹雪の中に、彼は両手を広げて立っていた。
「……待って。
美鈴は、どこにも行かないで」
午後。
那由他さんに傷を塞いでもらい、完璧にメイクをしてもらった事になっている刹那は。
まるで、何事も無かったかのように、桜吹雪の中に立っていた。
相変わらず刹那の演技は、上手くて。
今度も、流されそうになる所を、わたし。
こらえて、立っていた。
流されるように、言うセリフなんて。
演技なんて。
そんなの、刹那は望んでない。
そう、判ったから。
わたしは、刹那のことを、想う。
刹那の素顔は、とても衝撃的だったけれど。
酷いな、とは思ってもそれが、醜いとは、思えなかった。
それよりも、刹那のココロが。
刹那を支えようとする那由他さんの想いが。
強く。
……強く。
わたしの心に突き刺さる。
……彼らは、キレイだ。
例え、本当は、どんな姿をしていようともーーーーー



