そして、なぜか空雅さんの腕のなかはとても安心できた。 気持ちが落ち着いてきたような気がする。 ずっと迷っていた気持ちがすぅっと晴れていった。 でも、私はどうすることもできない。やっぱり思いを伝えることは狐さんにとって迷惑なこと。 桜さんの二の舞になるかもしれない。 そんなことを思わせてしまうかもしれない。 だから、この気持ちは心のなかにしばらくは閉まっておこうと思う。 これが私なりの考え、だから。